昨今、卒業式で袴を着用する女子学生が少なくありません。かつてはスーツやドレスなど洋装スタイルも見られたのですが、今は卒業式で袴に着物というのはメジャーになっていて、袴と着物のいろいろなコーディネートを楽しんでいます。今回は袴に焦点を当て、袴の種類などを探っていきましょう。
袴に合わせられる着物の種類は意外と自由?
袴の形(馬乗り袴は主に男性用で、行灯袴は女性用)は決まっていますが、色やデザインはさまざまです。そして合わせる着物は絶対というものはなく、留袖以外の着物なら着用は可能です。
着物の種類は格の高い着物や普段着用する遊び着などいろいろです。種類としては、振袖、訪問着、色無地、付下げ、小紋などがあり、自分好みの着物を選択しましょう。未婚女性の第一礼装である振袖を合わせる人も多いですが、袖が長いので着用時には注意が必要です。
袖の長さも決まっていないので、振袖以外では訪問着や色無地も人気があります。格は高くないですが、小紋を合わせても可愛いイメージになるので、女子学生には適しているかもしれません。
卒業式であっても華やかに着飾りたい人は、振袖や訪問着を選びヘアメイクも少し派手目にしてもよいでしょう。但し式典であるので、目立ちすぎるメイクはふさわしくありません。また黒紋付を着用することも可能で、卒業式らしい品格のあるスタイルになります。袴を堅苦しいイメージと捉えず、意外と自由に着用できるということを認識しておきましょう。
卒業式の袴は大きく分けて4種類!
先にご紹介したように、主に男性が着用する袴を馬乗り袴、女性用は行灯袴といわれています。行灯袴の大きな特徴は、スカートのような構造で足を取られにくくなっています。
さて袴の種類ですが分け方はさまざまで、デザインや色など何を目安にするかで変わってきます。無地、ぼかし、刺しゅう入り、ぼかし刺繍と4種類に分ける場合と、レトロ、モダン、レトロモダン、古典と分ける場合もあります。
レトロやモダンと分けるのは、袴のデザインの種類であり主に柄を指すことが多いです。現在では袴といえば卒業式を思い浮かべるので、無地、ぼかし、刺しゅう入り、ぼかし刺繍の4種類に分けるのがよいでしょう。
無地
無地は色を一色だけ使用したデザインであり、もっともシンプルであって、赤色、水色、黄色、緑色など単色となっています。
ぼかし
ぼかしはグラデーションの入ったものを指し、単色と複数色とではイメージが変わります。ぼかしはあでやかなイメージとなり、スタイルアップ効果もあります。
刺しゅう入り
刺繍入りといっても袴の場合は、控えめなワンポイント柄が主流です。足元が引き締まって見えるメリットがあり、落ち着いたデザインが多いです。
ぼかし刺しゅう
ぼかし刺しゅうはぼかしと刺繍が合わさったもので、贅沢なデザインといえます。華やかさの中にも可愛らしさがあり、女子学生には人気があります。
無地袴にも刺しゅう入りにもそれぞれ魅力がある
無地袴と刺しゅう入りのどちらを選んでも、着物とのコーディネートは活きてきます。
無地袴
無地袴はシンプルでどんな着物にも合わせやすく、さまざまなコーディネートが楽しめます。シンプルであるからこそ、いろいろな着物とマッチします。袴を初めて着用する人に向いていて、カラーバリエーションが豊富なのが特徴の一つです。
自分の好きな色を選択でき、組み合わせる着物の幅も広いです。華やかな着物と合わせれば、着物が強調されてスタイルアップ効果が望めます。最近では古典柄が好まれ、無地の袴に羽根柄の着物を合わせた大正ロマン風が人気となっています。
小物と合わせれば華やかさが増しますが、決してくどい感じにはなりません。それは袴を無地にしているからであって、色の組み合わせさえ間違わなければ素敵な袴姿に仕上がります。色の組み合わせは、濃淡や色の相性を考えて組み合わせることが望ましいです。
刺しゅう入り袴
刺しゅう入りの袴は、無地よりもグッと華やかさが増してあでやかです。デザインによってイメージは変わり、裾部分だけや全体に刺しゅうするのではイメージも違ったものになります。裾部分だけでも充分華やかですが、全体的に刺しゅうをするとよりゴージャスになります。合わせる着物を無地にすると、バランスがとれて美しい着こなしができます。
刺しゅうが多いほど費用は嵩みますので、事前にしっかり打ち合わせをしておきましょう。今の時代はレンタルが主流なので、あらかじめレンタル店のリサーチをするのが大事です。刺しゅう入りは人気があるため、早い時期に予約をするのが賢明です。
このように無地であっても刺しゅう入りであっても、コーディネート次第で華やかな美しい着こなしができます。それぞれの魅力を活かせるように、色やデザインの組み合わせを考えましょう。
まとめ
袴についてご紹介しましたが、いかがでしたか?女子学生にとって卒業式には欠かせない衣装となっていて、人気の袴をレンタルするのも大変なようです。無難なコーディネートはやはり袴を無地にすることで、いろいろな着物と合わせる楽しみがあります。
振袖に合わせるととてもあでやかなイメージになり、振袖が活きてきます。自分好みのスタイルにしたい場合は、まず袴の種類を決めるようにしましょう。