
周りに差がつくスタイルで袴をおしゃれに着こなしたい人は、生地・素材でアクセントを取り入れるのがおすすめです。上品な光沢が特徴のベルベット生地は袴のコーディネートアレンジにぴったりであり、取り入れ方もさまざまです。今回は、ベルベット生地の特徴や具体的なコーディネート例について詳しく解説します。
ベルベットってどんな生地?
最近では袴をはじめとする和装アレンジの幅が広がっており、ベルベット生地を取り入れたコーディネートも人気が高いです。
ここでは、ベルベット生地の特徴や魅力について詳しく解説します。
そもそもベルベット生地とは
そもそもベルベット生地とは、表面に細かな毛羽が生えている光沢ある生地です。
ビロード、天鵝絨(てんがじゅう)とも呼ばれます。ベルベット生地とよく似たものにベロア生地がありますが、ベルベット生地とベロア生地は別物です。ベルベット生地はパイル織物の一種であり、カットパイルという種類に分類されます。
使用される素材はシルクやレーヨンなどが代表的ですが、近年ではポリエステルやコットンでも作られています。
ベルベット生地の特徴
ベルベット生地は、特徴的な光沢が最大の魅力です。
表面の艶から高級感を感じられるため、セレブファッションやパーティーファッションで取り入れられることが多いです。また、高級家具の素材として使用されるケースも少なくありません。
普段着ではワンポイントとしてコーディネートの一部に取り入れることで、シックな雰囲気や上品で大人な雰囲気を演出できます。
袴コーディネートにベルベットを取り入れるメリット
袴を着る機会としてもっとも多いのは卒業式です。
総つ業式は寒さが残る3月に執り行われることが多く、冬素材として映えるベルベットはコーディネートのアクセントにぴったりの素材です。ほかとは一味違うおしゃれさを演出できるのはもちろん、セレモニーの雰囲気を壊さないフォーマル感もあるのが魅力となります。
ベルベット生地はどこに取り入れたらいいの?
袴コーディネートにベルベット生地を取り入れる場合、コーディネートのどの部分にベルベット生地を採用するかによって全体の雰囲気や見栄えが大きく異なります。
理想の着こなしを実現できるよう、ベルベットを採用する場所・アイテムを事前に決めておきましょう。ここではベルベット生地を取り入れた袴コーディネートの具体例について詳しく解説します。
袴の素材として取り入れる
袴部分をベルベット素材にすることで、ゴージャス・リッチな印象のコーディネートに仕上がります。
立ち姿が美しいのはもちろん、動く度に生地表面の光沢がつやっと光り、上品な中にも華やかさを演出することが可能です。派手になりすぎるのが気になる人は、暗めの色のベルベット素材でできた袴を選択すると落ち着いた雰囲気になるでしょう。
また、ベルベット素材は保温性に優れているため、寒さ対策にもつながります。
振袖の柄として取り入れる
振袖の中には、柄の一部としてベルベット素材を取り入れているものもあります。
ベルベット部分は立体感が出るため、模様が浮かび上がっているように見えるのが特徴です。また、ベルベット素材の光沢がアクセントとなり、周りと被らないワンランク上のおしゃれさを演出できるでしょう。
袴全体のベルベット素材と比較すると派手さはないものの、より落ち着いた大人っぽいコーディネートに仕上がります。
ヘアアクセサリーとして取り入れる
ベルベット生地をヘアアクセサリーとして取り入れれば、コーディネートのワンポイントとして華やかさを足すことが可能です。
ベルベット素材のヘアアクセサリーの代表例にはリボンがあり、細めのリボンであればクラシカルで清楚な雰囲気に、大ぶりのリボンであれば可愛らしさの中にも上品さを感じられるアレンジに仕上がります。
履物として取り入れる
草履の鼻緒のみがベルベット素材のものであれば、さりげないワンポイントとしておしゃれさを演出できます。
また、草履やブーツの全面がベルベット素材のものを選択することで、コーディネートが引き締まってより品格ある印象を与えることが可能です。
小物として取り入れる
ベルベット素材はバッグやショールなどの小物として取り入れるのもおすすめです。
リボンとバッグ、ブーツとショールのように組み合わせれば、統一感ある完成度の高いスタイルになります。
ベルベット生地の着用時の注意点
ベルベット素材は表面に毛羽が生えているため、強くこすれると表面の毛並みが乱れやすいです。
また、洗濯バサミなどで挟むとそのまま跡が付いてしまうこともあるため、ショールなどをかけておく際は注意してください。万が一跡がついてしまった場合には、ブラッシングをしたり、スチームをあてたりして跡をとりましょう。また、汚れが付着したらすぐに拭き取るのも重要です。
まとめ
今回は、ベルベット生地の特徴や魅力、袴に合わせるメリットや具体的なコーディネート例などを詳しく解説しました。ベルベット生地は表面の美しいつや・光沢が特徴的な生地です。袴に合わせると高級感やおしゃれさを演出できる上、セレモニーの厳格な雰囲気を壊さない点もうれしいポイントです。袴スタイルにベルベット生地を取り入れる場合、袴や振袖部分のほか、ヘアアクセサリーのリボンや履物、バッグ・ショールなど、さまざまなコーディネートがあります。リッチでゴージャスな雰囲気を演出したい人は袴や振袖に、さりげない上品なアクセントにしたい人は小物に取り入れるとよいでしょう。着用時は毛並みの乱れに注意し、ブラシやスチームでお手入れしましょう。